40歳を過ぎ、いよいよシミが目立つようになってきた。
何か対策を始めなければ…。
そう考えた私が最初に注目したのは、「メンズケシミン」だった。
化粧品にしては安い方だし、これでシミが消えてくれるならありがたい。
とりあえず評判が知りたいと思い、アマゾンのカスタマーレビューを見に行った。
すると、そこに書かれていたのは、控え目に言っても酷評といえる悪い口コミの数々だった。中には怒っている人もいる。
メンズケシミンの何が問題なのだろう?
メンズケシミン クリームの悪い口コミ
メンズケシミンの評判はお世辞にも良いとは言えないようである。
アマゾンのカスタマーレビューを見る限りは、かなり悪いと言っていい。
多くの口コミを読んでみて、大きく分けて2つの問題があることに気がついた。
悪い口コミ1.シンプルに効果がない
まず最初の問題点は、「効果を感じられない」というものだ。
シミ対策用の化粧品なのに、効果が感じられないと言われてしまっては救いようがない。
メンズケシミンを購入した人は、シミが消えてくれるはずだと思ってお金を払っている。効果が感じられなければ文句のひとつも言いたくなるだろう。
「毎日洗顔後に化粧水を塗った上から塗布、をほぼ1本分続けてみましたが、既にあるシミは変化なし、新しくシミも普通に出てきました。」
「浸透性も良くなかった。シミにもなんの変化もない。リピートして使用しましたがダメです。」
「シミソバカスには、なかなか効きませんが頑張って使っています。」
「使い方や個人差もあると思いますが、50代のおじさんの手の甲シミはとれませんでした。」
「シミがなくなる物ではないと分かってますが、多少でも効果を期待しましたが、効果は感じられない。」
「毎晩就寝前に塗っていますが、変化は見られません。どのくらいの頻度でどのくらいの期間塗ればいいのか、データを開示してほしい。」
悪い口コミ2.予防効果しかないのに名前に騙された!
あまり効果を感じられない化粧品なら、他にもいくらでもあるだろう。
メンズケシミンの特殊な点は、皆が単に効果が出ないことに不満を感じているわけではないところ。
ずばり、ネーミングに不満が集中していた。
「詐欺のようなネーミング。シミが消える効果が間違いなくあるようなネーミング。完全に騙された。」
「紛らわしい商品名で他の方も怒っていますが、この商品は既にあるシミを消す効果は無く、予防の為のクリームのようです。」
「メーカーも書いてますが、これは『予防』のための商品です。既に出来ているシミはこの商品では消えません。」
「ケシミン化粧水と併用して1本使いきったが、これからできるかもしれない「シミ」の「抑制」なんて確認できない。」
「ネーミングは秀逸かも知れませんが、同時に誤解を招きかねないと思います。」
「既にシミがあるメンズにはオススメ出来ないぜ」
「出来たシミを消す効能は無いのでご注意。商品のネーミングが不誠実。」
中には前向きな口コミも
最初からあまり期待していなかった人、気長な性格の人、極めて忍耐強い人はメンズケシミンに不満を感じていない様子だった。
中には、良いところを探してくれる善良な人もいた。
公平に評価するならメンズケシミンには、価格が安い、つけ心地は悪くない、使いやすい、といった優れた面がある。シミへの効果に目をつぶれば案外良い化粧品なのかもしれない。
「安価なので、10年後を信じて使うだけ。」
「気安め程度で使用してます。使いやすいことは使いやすいですが、効果はあるのかな?」
「顔のシミに塗っていますが、そんな直ぐに効果が出るわけではないので今は辛抱強く塗り続けています。」
「つけ心地は良いですよ」
詐欺まがいのネーミングに怒り出す人続出!
「ケシミン」というネーミングには明らかに「シミを、消す」という意味が含まれている。
メーカーは「シミを消す効果ではなく、予防する効果です」といった趣旨の説明をしており、シミが消える効果があるとはひとことも言っていない。その意味では、ウソをついているわけでも、騙しているわけでもない。
しかし、肝心の商品名にちゃっかり「消す」を連想させる言葉が入っている。きっとシミが消える化粧品に違いない…そう考えて購入した人も多いことだろう。
確かに、目的はシミの予防であり、抑制であると書かれてはいるのだが、皆が皆説明書きをしっかり読んで使用しているわけではない。後からシミを消すものではないと知り、騙された!と怒りたくなるのも分かる。
効果が出ないことへの失望に加え、名前にまんまと釣られた自分にも腹が立つ。その怒りの矛先がメンズケシミンに向けられているのだ。
男性用と女性用で成分が違う!
メンズケシミンが登場する前から、ケシミンという化粧品があった。こちらは主に女性用のシミ対策クリームだ。
比較対象として試しにケシミンの評判を見てみると、こちらは悪い評判という感じではなかった。
女性用はまあまあの評価なのに、どうして男性用のメンズケシミンはこんなにも評価が低いのだろうか。
実は、男性用と女性用とでは、シミにアプローチする主要な成分が異なっていた。
男性のしみは40代から大きく、女性のしみに比べて濃くなりやすいことがわかりました。これは、男性はヒゲ剃りや日焼け止めを塗らない、ゴシゴシ洗顔する、スキンケアをしない等、女性との生活習慣の違いにより男性は炎症が起こりやすいと考えました。
この研究結果のもと、『メンズケシミン』の有効成分を「ビタミンC誘導体」から「トラネキサム酸」に処方変更し、リニューアル発売いたします。
こちらはメンズケシミンがリニューアルするときにメーカーが発表した内容だ。
女性用のケシミンはビタミンC誘導体がメインの成分だった。それが男性用のリニューアルのタイミングでトラネキサム酸に変更されている。
男性の方がシミが濃くなりやすいので、トラネキサム酸に変えたと説明されている。ということは、ビタミンC誘導体よりもトラネキサム酸の方がシミへの働きかけが強力ということだろうか?
調べてみたところ、トラネキサム酸に関しては、肝斑(かんぱん)というタイプのシミにはしっかり効くことが分かっている。反面、普通のタイプのシミに対してはそこまで強い効果があるわけではないのだろう。
ケシミンに配合されているL-アスコルビン酸2-グルコシド(ビタミンC誘導体)も、メンズケシミンに配合されているトラネキサム酸も、どちらも強い成分ではなく、効果は控えめなもののようだ。
ひとつ言えることは、メーカーの期待に反し、トラネキサム酸の効果を実感できた人は口コミを見る限りあまり多くなかったということだ。
まとめ:シミを消すにはどうすればいい?
メンズケシミンは、高い効果を期待させるネーミングで販売戦略上は大成功を収めた。
その一方で、実際に使用したユーザーの中には不満の声も少なくなかった。
そもそもシミはそう簡単に消せるものではない。シミがそんな簡単に消えるなら、美容クリニックのレーザー治療などは必要なくなるはずだ。
控え目な働きの成分で簡単に消せるほど、シミは甘くはないということだろう。
メンズケシミンについて調べたことをきっかけに、私はシミを消すメカニズムと有効な成分について勉強した。そして、シミにアプローチできる方法は限られていることを悟った。